当社の能始である。舞われる曲目が「翁」であることから、当社では古くから「翁始式」と呼び慣わしている。
奉仕するのは大蔵流狂言師「茂山社中」、観世流能楽師「片山社中」、使用する面は当社所蔵の白色尉の逸品である。
当日は「翁三番叟」「屋島」「福の神」などの三番が境内の能舞台で奉納される。
尚、当社には現在能面五十九、狂言面十三面が残されており、このことはこの地が近江猿楽の発祥地とされる敏満寺に隣接し、古くから神事に際して能が奉納されていたことを示している。